ダム・水源地トピックス

「ダム大賞 鬼怒川4ダム洪水調節」盛大な授与式

「ダムマニアからみたダム・水源地」第4号(ライター:琉)

ダムアワード2015ダム大賞は「鬼怒川4ダム洪水調節」に!

試験湛水中のダム(国土交通省所管)平成28年1


 

「ダム大賞 鬼怒川4ダム洪水調節」盛大な授与式 

 

                                                                     水源地ネット編集局

 

                  ▲川治ダム直下で授与式(右から3人目:星野氏、4人目:田畑事務所長)

 

授与式

 平成28年2月20日(土) ダムアワード2015「ダム大賞」を受賞した鬼怒川ダム統合管理事務所にダム大賞トロフィーが贈られました。

 授与式では、ダムアワードプレゼンターの星野夕陽さんが鬼怒川・川治ダムの美しい巨大アーチダムの下で、五十里ダム、川俣ダム、川治ダム及び湯西川ダムのダム管理支所長4人に囲まれた田畑鬼怒川ダム統合管理事務所長にラジアルゲート状の金ピカトロフィーが贈られました。当日は、地元テレビ局・新聞社の報道関係者のほか、ダム見学会もありダム愛好家等23名が参加されました。

 ダム大賞は、ダム愛好家によるプレゼンターが、各部門でノミネートされたダムを発表し、ダムアワード参加者の投票により選ばれるものです。

 鬼怒川4ダム洪水調節に対するダム大賞は、昨年9月の関東・東北豪雨時の鬼怒川下流の大洪水時にダム管理支所が孤立するという悪条件の中、4ダムの適切な洪水調節により被害を軽減したことをプレゼンターの星野さんが何度も現地を訪れて、ダム操作方法やそれに至る経緯などを調べて報告したものです。

 

 

 

 

      ▲ダムアワード ダム大賞トロフィー

 

                  ▲小雨の中 授与式を囲むダム愛好家

 

ダム見学会

 ダム見学会は、川治ダムB4監査廊のほか、五十里ダム、普段見られない鬼怒川上流ダム群連携施設の巨大な10m3/sポンプ2台がある地下トンネル内機場を案内して頂きました。鬼怒川上流ダムを何度も見ているダム愛好家たちも、その大きな空間に感動するとともに、水を有効利用する仕組みを熱心に聞き入っていました。
連携施設は、五十里ダムで貯めきれない水を川治ダムの貯水容量が空いている時に、ポンプで汲み上げ、導水トンネルで川治ダムに貯めておき、五十里ダムの貯水容量が少なくなった時、川治ダムに貯めた水を五十里ダムに送り、鬼怒川下流の流況を改善する仕組みです。まさに縁の下の力持ち。

 

                       ▲連携施設トンネル内機場見学

 

意見交換会

 

                        ▲星野氏の講演・意見交換会

 ダム見学会の後、星野さんから「水害に対するダムの貢献」と題するお話や、田畑事務所長から4ダムの洪水調節の実態や苦労話を聞き、見学会参加者とダム統合管理事務所職員の皆さんが参加し意見交換会がありました。

 ・『ダムは全部の洪水を貯めてくれる』など洪水調節について誤解があり、一般の方に正しく理解されていないこと。
 ・一般の方に解りやすく説明したモノがほしい。
 ・今回の鬼怒川4ダムの特別防災操作(操作規則に定められた一定の調節方式によらない操作)は、降雨予測を伴うもので、今回は  うまく効果を発揮したがどこのダムでも、いつでも出来るものではないこと。

など短時間ではあったが、いろいろな意見が出されました。

 なお、3月3日には、「鬼怒川ダム地域創生シンポジウム」が宇都宮市内で開催予定。

 基調講演として、篠原 靖氏(跡見学園女子大学准教授)による「大切な治水対策とインフラを活用した観光まちづくり」、星野 夕陽さんによる「水害に対するダムの貢献」、パネルディスカッションとして「鬼怒川上流ダムの防災と地域活性化に向けて」があります。

 

 

 

                                                                     水源地ネット編集局

                                                                            齋藤 源

 

 

 

国土交通省関東地方整備局鬼怒川ダム統合管理事務所

 

鬼怒川ダム地域創生シンポジウム開催のお知らせ↓

HP:http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000641255.pdf

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

「ダムマニアからみたダム・水源地」 第4号 (ライター:琉)

 

〜 冬もダムが見たい 〜

 

Dam Japan/琉

 

 

日本には四季がある。
私達の中ではそれが当然で、四季の存在を振り返って感動する機会は殆どない。
春は花見、夏は海や川で遊び、秋は紅葉を楽しみ、冬は家で温まる。

思い描く四季の姿はそれぞれ違っても、どの季節にもイメージがしっかりと存在するのではないだろうか。

 

それをダムに当てはめてみるとどうだろう?
春は雪解けの放流。毎年、川の防災情報の放流通知を見て春の訪れを感じる。
「雪が解けて川になって流れてゆきます」を放流通知で感じるのだ。

ダム好きにとって春の訪れを感じるのは、花でもなく花粉でもなく放流通知だろう。きっと。

 

夏と言えば「森と湖に親しむ旬間」だ。
私は暑さが絶望的なほどに苦手だが、その魅力に釣られ一年で一番暑い時期と分かりつつ足を運んでしまう。暑いのに。
日焼けもするのに。
この時期はダム湖の水位が低くなってしまうダムが多く、ダム湖の写真としては少し物足りない感じを受ける時期でもある。

 

秋になると…紅葉だろうか。
しかし9月10月はまだ台風や大雨も多く、ダム情報や河川の水位を逐一監視することに気が抜けない日もまだある。
そして今年(2015年)の秋はダムのイベントも多く、ダムのイベントは夏!と言うイメージが少しばかり崩れた年だった。
毎週あちこちのダムで見学会等のイベントが開催され、ダム好き達は右往左往した様だ。
こんな事に右往左往出来るなんて…と昔の事を考えて嬉しく思うこともしばしばだった。

 

そして、秋の次は冬が来る。冬になれば、雪が降る。
冬はイベントも殆ど開催されないので、比較的静かな季節ではある。

日本各地のダムを飛び回るダム好きでさえ、静かになる季節が冬だ。

 

                                    (桂沢ダム)                雪の世界に抱かれたダムも美しい。(金山ダム)

 

 

しかしそんな季節も、感動する様な景色に出会う事ができる。
勿論、寒いし日も短いし、雪国に行くには用意が必要なので誰でもお気軽にとは言えない。

しかし、その用意が整うのであれば是非とも冬のダムにも行ってみて欲しい。

 

雪に覆われたダムは、厳しい環境に立ち向かう力強さが伝わってくる。
洪水と懸命に戦う姿も力強いが、ひたすら無言で氷雪に耐える姿も美しい。
冬でなくても静かなロケーションである事が多いのがダムだが、雪と氷に覆われた季節はより静寂が加速する。
あの静けさと寂しさも、私は悪くないと思う。


 

          虫の音や鳥の声も聞こえぬ静寂が広がる。(高坂ダム)

 

 

気を付けなければならないのは、冬は閉鎖されて到達できないダムの数が増えると言うこと。
下調べをして狙いを定め、雪ダムとじっくり対峙し会話するのもありだ。

それと、フィルダムは一面雪に覆われるとただの雪の丘にしか見えなくなる場合もあるので、まず行くのであればコンクリートダムの方が良いかも知れない。

 

そんな閉ざされし冬のダムだが、冬にあえて見学会を行うダムが出てきたのだ。

 

 

 

      ダム好き界に大きなインパクトを与えた矢木沢・奈良俣ダムの

      冬季見学会。                    (矢木沢ダム)

 

 

 

 

 

 

完成も秒読みの津軽ダムは、1年を通じ様々な

見学会を積極的に開催していた。 (津軽ダム)

 

 

 

完成の迫る青森の津軽ダムでは、冬の工事現場見学会を行った。冬に、ダムの工事現場を見学させてくれるなんて初めて聞いた時には信じられなかった。
しかも雪の多い地域なのにも関わらず。

続いて2015年には矢木沢ダムと奈良俣ダムで冬季見学会が開催され、これまで冬季は一部の職員のみしか立ち入る事のできなかった厳冬期の両ダムに入る事ができた。この情報を知った時には心が踊った。

 

まだまだ開催例は少ないものの、こうして雪ダムの見学会も開催されるようになって来た。
雪の無い季節に比べて開催するハードルは高くなると思うが、他にも開催される様になればとても嬉しい。
たまには、雪ダムに行ってみるのもどうだろうか。

飽きるほどに見たダムでも、新しい景色に出逢えるかも知れない。

 

                                              

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 


■日本ダムアワード2015ダム大賞は「鬼怒川4ダム洪水調節」に!

 

水源地ネット編集局

齋藤 源

 

 

                                ▲日本ダムアワード2015のトロフィー


ダムマニアやダム愛好家による「日本ダムアワード2015」が、平成27年12月26日(土)に東京お台場の「東京カルチャーカルチャー」で盛大に開かれました。
ダムアワードは、さまざまな角度から平成27年の一年間に全国で活躍したダムを振り返り、特に印象的だったダムを参加者の投票により選出し、功績を讃えるものです。
日本ダムアワード2015で選ばれる部門は、「放流賞」「低水管理賞」「イベント賞」「洪水調節賞」で、事前にダムマニアによって22ダムが選出され、それぞれの部門をプレゼンターより紹介していただき、各部門の受賞ダムが参加者全員の投票によって選ばれました。
更にダム大賞は参加者全員の再度の投票によって、H27.9鬼怒川の洪水軽減に活躍した鬼怒川4ダムが選ばれました。

司会は、今年もダムライターの萩原雅紀さんが行いました。

 

                   ▲プレゼンターの方々

 

 

 

【放流賞】                                                            

 

放流賞とは、当該年においていちばん凄い放流を見せたダムやもっとも印象に残った放流を行ったダムに贈られます。
放流賞のプレゼンターはダム王子こと琉さん。8ダムを紹介していただき、投票の結果は、岩手県にある「湯田ダム」が選ばれました。

 

 

         【湯田ダム放流(岩手県)】

ゴールデンウィークの休日に合わせて点検放流、大勢の観客が見守る中、スキージャンプから昨年の倍の水量60m3/sを放流し参加者が感動

 

 

【その他のダム】  
下久保ダム 点検放流、4門から放流
川治ダム 点検放流、アーチダムキャットウォークから見られる4門からの放流の迫力
川俣ダム 点検放流、ダム直下の狭谷への放水は迫力いっぱい、奥鬼怒までお客いっぱい
真名川ダム 偶然と計らいの放流、噴水・コンジェット・バルブのトリプル放流
内海ダム 試験湛水放流、長―いダム、小豆島なかなか貯まらず2年かけて最高水位に
切目川ダム 試験湛水放流、ゲートレス7門全面から美しい流れ
黒又ダム 東北電力、ダムツアー開催に合わせたダムファンのための放流

 

【低水管理賞】                                                         

 

低水管理賞とは、当該年においてもっとも印象に残った低水管理(利水補給)を行ったダムに贈られます。

低水管理賞のプレゼンターは夕顔さん。6ダムを紹介していただき、投票の結果は、青森県にある「目屋ダム」が選ばれました。
【ダムからの水補給】

ラストバトル、最低水位を割り込み灌漑用水補給に緊急放流、H27年9月に55年間の最後の役割を終えた、今後は津軽ダムに抱かれる

【目屋ダム(青森県)】

 

【その他のダム】  
釜房ダム 大渇水、7/8〜8/17の42日間東京ドーム10杯(1300万m3)の補給
鳴子ダム 7月猛暑・渇水、発電しながら「ひとめぼれ」の故郷である大崎平野の米作を救う
白川ダム 7/1〜8/26の51日間、東京ドーム9杯分を補給
胆沢ダム H6年以来21年ぶりの渇水でも稲立ち枯れを防ぐ、6〜8月東京ドーム60個分補給
草木ダム

5〜6月東京ドーム23杯を補給、利根川ダム群に対し、利根川上流の他のダムが本川に補給する中、渡良瀬川流域を孤軍奮闘守り通す

 

【イベント賞】                                                          

 

イベント賞とは、当該年においてダムで開催されたイベントのうち、ダム事業者が関与したものの中から、もっとも印象に残ったイベントが行われたダムに贈られます。

イベント賞のプレゼンターはNOW2000さん。4ダムを紹介いただき、投票の結果は、宮城県にある「七ヶ宿ダム」が選ばれました。

 

 

       【七ヶ宿ダムの掲示板(宮城県)】

・随時受付の見学会のほか、ダム操作室、ゲート、発電所等の特別見学会を実施

・ダム管理所職員の点検操作等を一日体験、参加者感激、85%の参加者がまた参加を希望

 

 

【その他のダム】  

矢木沢・奈良俣ダム

ダブル見学会

 

スキージャンプの矢木沢放流、白いフィルダムが美しい奈良俣ダムの洪水吐放流

三浦ダム&王滝ダム 通常見られないダム、発電所等自由に見学、国有林内にそびえるダム
十勝ダム 30周年を記念して、特別講演会、見学会。北海道ダムカードパネルも登場

 

【洪水調節賞】                                                         

 

洪水調節賞とは、当該年においてもっとも印象に残った洪水調節を行ったダムに贈られます。

洪水調節賞のプレゼンターは夜雀さん、星野さん。4事例を紹介いただき、投票の結果は、和歌山県にある「七川ダム」が選ばれました。

 

   【七川ダム(和歌山県)プレゼンターPPTより】

1956年完成以来59年間で、241回の洪水調節と6回の但し書き操作を実施し大活躍、紀伊半島潮岬に近い古座町の洪水を防御し続けている

 

【日本ダムアワード2015大賞】                                                

 

ノミネートされた22ダムの中から、日本ダムアワード2015の大賞には、「鬼怒川4ダム」の洪水調節が選ばれました。

 

                          【鬼怒川4ダム(栃木県)】

鬼怒川上流の五十里ダム、川俣ダム、川治ダム、湯西川ダムがH27・9関東・東北豪雨による鬼怒川大洪水に際して、ダム群の連係操作、ピーク以降の絞り込み操作等特別防災操作を含め、1億m3の洪水を貯留し、洪水被害を軽減した。管理所は豪雨により道路が方々で決壊し、孤立状態になったにもかかわらず、洪水調節操作に専念した

 

               ▲湯西川ダム下流県道崩落

 

【その他のダム】  

新宮川ダム群

洪水調節容量を持たない池原ダム等の発電ダムが、H24年6月から洪水時に呼び放流を行い、さらに、流入量より放流量を減らせた遅らせ操作により下流河川の洪水被害の軽減に協力している(治水協力操作)

釜房ダム H27. 9洪水、線状降水帯の停滞により降水量401弌下流河川の要請も受け特別防災操作により放流量を絞り込み洪水被害を軽減した

 

【会場・プレゼンターの質疑応答】                                              

 

ダム大賞投票集計の間、会場からダムに関する質問等が受け付けられ、プレゼンターがこれに答えて盛り上がった。

 

                               ▲質問に答えるプレゼンター

 

                                         ▲最終結果

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


■試験湛水中のダム(国土交通省所管)平成28年1月

国土交通省 水管理・国土保全局    

ダム名 管理者 ダム湖 河川名 型式 所在地 堤高 堤頂長 堤体積 集水
面積
湛水
面積
総貯水
容量
有効貯
水容量
m m 千m³ km² km² 千m³ 千m³
儀間 ぎま ダム 沖縄県   儀間川水系
儀間川
均一型
アースフィル

沖縄県島尻郡

久米島町

24.5 539 480 1.4 0.09 575 545
第二浜田 だいにはまだ ダム 島根県  

浜田川水系

浜田川

重力式

コンクリート

島根県浜田市

97.8

218 329 37.4 0.47 15,470 14,220