豊平峡 ほうへいきょう ダム ~北海道札幌市

2018.09掲載
国土交通省 北海道開発局 札幌開発建設部
豊平川ダム統合管理事務所

1.豊平峡ダムの紹介

豊平峡ダムは、昭和36年・37年の洪水を契機として、都市化が進む札幌市を洪水から守るとともに、増加する水需要・電力需要に応えるため昭和42年(1967年)から建設され、昭和47年(1972年)に完成したアーチ式コンクリートダムです。
北海道内のダムで唯一「観光放流」を行っており、ダム見学会等で多くの人が訪れるなど、総合学習の場としても広く活用されています。また、その風光明媚な景観を活用し観光協会や旅行会社のツアーに協力するなど、ダム周辺を活用した取り組みにより、地域振興に寄与しています。


▲豊平峡ダム
【ダム諸元】
河川名: 石狩川水系豊平川
目的: 洪水調節、水力発電、水道用水
ダムの型式: アーチ式コンクリートダム
ダムの高さ: 102.5m
ダムの長さ: 305.0m
湛水面積: 1.5km2
流域面積: 159km2(内、間接流域25km2)
総貯水容量: 47,100千m3
有効貯水容量: 37,100千m3

豊平川ダム統合管理事務所ホームページ:https://www.hkd.mlit.go.jp/sp/toyohira_damu/kluhh40000009mei.html


▲豊平峡ダム見学デー

▲観光放流のようす

【観光放流】

豊平峡ダムは支笏洞爺国立公園内に位置し、渓谷の風靡な景観の維持を目的に6月から10月までの期間、観光放流を行っています。毎年7月に行われる「豊平峡ダム見学デー」では、普段は立ち入ることのできない施設を特別に一般開放し、大迫力の観光放流を間近で体感できることから、毎年定員を上回る多くの応募があり、とても人気がある行事になっています。


観光放流の詳細はこちら
豊平川ダム統合管理事務所ホームページ(お知らせ 豊平峡ダム観光放流の実施について):https://www.hkd.mlit.go.jp/sp/toyohira_damu/kluhh4000000btdl.html#s0

2. 定山湖 じょうざんこ


▲豊平峡ダムと定山湖

▲周辺の紅葉の風景

【定山湖(ダム湖百選)】
豊平峡ダムの建設に伴い形成されたダム湖が「定山湖」です。定山湖周辺は渓谷と紅葉の織り成す景勝地として知られ、人々の憩いの場として地域に定着しており、平成17年(2005年)には、財団法人ダム水源地環境整備センター(現 一般財団法人水源地環境センター)選定の「ダム湖百選」にも選ばれました。

「ダム湖百選」 定山湖のページ:
http://www.wec.or.jp/library/100selection/content/jyouzanko.html




▲ハイブリット電気バス

【奧定山渓国有林(水源の森100選)】
豊平峡ダムの上流は「奧定山渓国有林」であり、同じ豊平川定山渓ダム上流に位置する「西定山渓国有林」と併せて、札幌市196万人の上水道の約82%を供給しており、全域が「支笏洞爺国立公園」に含まれた水源かん養保安林で「緑のダム」として重要な役割を担っているところです。原生林が広がる支笏洞爺国立公園の美しい自然を保護するため、全国でも珍しい無公害ハイブリッド電気バスが運行されています。 また、平成7年(1995年)林野庁選定の「水源の森百選」に選ばれました。


3. 豊平峡ダム周辺の紹介




▲定山渓温泉街

【定山渓温泉】
北海道・札幌の湯の杜と称される山間にある温泉地です。賑やかな札幌市街地から、南に約26kmのところにある支笏洞爺国立公園内に位置し、国内はもとより、海外からの旅行者も良質の温泉を求めてこの地を訪れてきております。定山渓温泉の開湯の歴史は古く、1866年に修験僧・美泉定山みいずみじょうざんがアイヌの人々の案内で泉源と出会ったのがはじまりとされ、その後、定山は道も整備されていない人里離れたその地に湯治を目的とした温泉宿を始めたが、道中の橋が洪水で流されたりと、山奥の宿の整備は困難を極めたといわれております。「定山渓」という地名は、そうした困難を乗り越え温泉地の下地を築いた定山を称えて命名されたもので、開湯から150年を過ぎた今日、道内でも有数の温泉地として発展しております。

定山渓観光協会公式ホームページ:http://jozankei.jp/


【紅葉スポット】
定山渓温泉周辺では数多くの渓谷や多種多様な山野草を目にすることができ、自然豊かな周辺環境も素晴らしく、一年のうちでも、とりわけ美しい自然を楽しめるのは秋です。山を紅に染める手付かずの本物の紅葉は、その見事さで見る者を圧倒します。秋を迎えると一面黄金色の紅葉で包まれ、豊平峡ダムも含め、温泉街の近くの散策路の途中にある真っ赤な二見吊橋からの渓谷からの景色はすばらしく、また、隣山にある札幌国際スキー場では、紅葉シーズンもゴンドラで山頂まで行くことができ、紅葉の山々と石狩湾を一望できます。定山渓観光案内所からは、毎年紅葉見物のためのガイド付きの周遊バスツアーも運行しています。また新千歳空港や札幌駅からのアクセスも良く、近年では、温泉以外にも、カヌーやラフティング、乗馬、レンタサイクル、種類豊富なフルーツ狩りが楽しめる果樹園など、自然を満喫出来るさまざまなレジャーが充実する遊びのスポットとしても人気があります。


▲豊平峡ダム(展望台より)
 

▲二見吊橋
 

▲札幌国際スキー場
 

▲札幌国際スキー場
(ゴンドラより)

4. 豊平峡ダム周辺のイベント


▲渓流鯉のぼり

【渓流鯉のぼり】
定山渓の春の風物詩。端午の節句を迎える季節、道内のご家庭から提供いただいた約400匹の色とりどりの鯉のぼりが豊平川上空を優雅に舞います。

開催期間 毎年4月中旬~5月上旬


▲定山渓ネイチャー・ルミナリエ

【JOZANKEI NATURE LUMINARIE(定山渓ネイチャー・ルミナリエ)】
人工的な建物やオブジェを華やかに彩る都会のイルミネーションとは全く異にする、自然と共創する「光」を体感できる「定山渓ネイチャー・ルミナリエ」。会場は温泉街すぐにある自然散策路が舞台となっており、定山渓そのものが持つ自然の豊かさを活用した、光の世界が広がります。

開催期間 毎年6月1日~10月下旬の毎日
開催時間 19:00~21:00(9・10月は18:00~)


▲雪灯路

雪灯路 ( ゆきとうろ )
冬の定山渓を彩る本格派インスタレーションイベント。極寒の中、定山渓神社境内を舞台に雪で作られた無数の灯篭の温かな灯りで、温泉街の冬を幻想的に演出。1年の願いを込めて、大切な人への想いや、将来への夢や希望を託す毎年恒例の「願いの灯り」や、定山渓温泉の人気お土産“たまねぎすうぷ”などあたたかい飲み物や食べ物もあり、冬でもゆっくり楽しめるイベントです。

開催期間 毎年1月下旬~2月下旬
開催時間 18:00~21:00